最近よく聞く【ナイアシンアミド】効果と実際の研究エビデンス | 結美ヘルスケア

2022/05/27 18:20

皆さんこんにちは。結美ヘルスケア・美容医療事業部マネージャーです。

今回は、最近話題の【ナイアシンアミド】について、主に肌に塗布した際の作用を書いていきたいと思います。
レチノール製品との相性も良く、エンビロン モイスチャートーナーにも配合されているナイアシンアミドについて、2021年8月に発表された最新の論文をもとに、わかりやすくまとめてみました。1)

 

ナイアシンアミドは、主にビタミンB3(細胞のエネルギー代謝を助ける)の栄養補助食品として使用されていますが、医薬品や化粧品としての用途も広く検討されているビタミンです。

皮膚科学の分野では、ナイアシンアミドとその類似化合物について、癌、水疱症、にきび、乾癬、創傷治癒,色素異常などの予防・治療に関する多くの研究が報告されています。2)3)4)5)
また,ナイアシンアミドは,肌の老化を防ぎ,肌の色を明るくするために,何十年もの間,化粧品分野で使用されてきました6)7)8)9)。必須栄養素としてのナイアシンアミドを補給することは全身および皮膚の健康に有益であるとされています。
しかし、ナイアシンアミドが皮膚疾患を軽減したり,皮膚の老化や色素沈着を抑制したりする作用のメカニズムは実はまだよくわかっていません。
また、ナイアシンアミドの効果が、直接的な効果なのか、他の活性代謝物の前駆体として働く間接的な効果なのかは依然として不明です。

 

この記事では、ナイアシンアミドの肌に対する抗酸化作用、抗炎症作用、細胞の老化や不活性化に対する効果を調べ、まとめました。そして、ナイアシンアミドを他の有効成分と組み合わせて配合した化粧品が、皮膚の老化や色素沈着を抑制するという臨床試験結果をご紹介します。

 

化粧品の分野では、皮膚の老化を身体の内部要因による年代的な皮膚の変化である「自然老化」と、太陽からの紫外線(UV)の照射による皮膚の変化である光老化に分けて研究が進められています。10)
臨床観察によると、自然老化した皮膚は薄く、乾燥していて、多くの小じわがあり、一方、
光老化した肌は、弾力性の低下、色素沈着、深いしわ、毛細血管拡張(血管が浮き出てくる)を伴うたるんだ肌になることが多く、その変化は表皮と真皮の両方で起こります。
コラーゲンやエラスチンなどの真皮の細胞外マトリックス(ECM)の減少は,自然加齢と光老化のいずれにおいても観察されます。

 

はじめに、光老化による皮膚のDNA損傷を防ぐために、ナイアシンアミドが効果的だということがわかりました11)。皮膚におけるナイアシンアミドの効果を調べたところ、ヒトの表皮において、UVAおよびUVBによって誘発されるDNA損傷に対する保護効果を示すことがわかったのです。DNAが紫外線を吸収すると、ピリミジン二量体という異常構造が形成されます。この構造は肌老化を進行させてしまうため、体内ではDNA修復が絶えず行われています。しかしながら、加齢とともに修復機能は衰えてくるので、修復をサポートする成分を与えることが重要です。ナイアシンアミドは、紫外線ダメージによるDNA損傷の修復を促進するため、健康的な肌を維持することができます。
また、ナイアシンアミドは、穏やかな角質溶解作用、皮脂分泌の正常化を促す作用があるため、にきびの原因菌であるアクネ菌の増殖を抑制し、毛穴のつまりを軽減し様々な肌トラブルを改善することがわかりました 12)

ある臨床試験13)では,0.25%の1-メチルナイアシンアミドを含む化粧品を1日2回,4週間にわたって局所適用したところ、“酒さ”(中高年の顔にできやすい慢性の皮膚疾患。顔の中央付近である鼻や頬に症状がよくあらわれる。一般的には赤ら顔とも言われることがある)が緩和されたという臨床試験結果が報告されています。
さらに、老化した皮膚に対する効果を評価する実験で、5%のナイアシンアミドを含むモイスチャライザー製品と含まないモイスチャライザー製品を12週間,顔の皮膚に塗布したところ、5%のナイアシンアミドは、肌によく馴染み、肌の外観(小じわ、キメ、色素沈着のシミ、赤み、肌のたるみ)を幅広く改善すると評価されました14)15)

 

日本人女性の肌をつかった研究16)もあります。複数の肌タイプの日本人女性18名を対象に、5%のナイアシンアミドを含む試験用保湿化粧品と,ナイアシンアミドを含まない保湿化粧品を使用した無作為試験を行いました。保湿化粧品を1日2回、8週間に渡って顔の両側に塗布。ナイアシンアミドを含む保湿化粧品を使用した側の顔は、そうでない保湿化粧品を使用した側と比較して、画像解析による色素沈着面積の合計が有意に減少し、目視による色素沈着の程度も減少するという結果になりました。

 

また、ナイアシンアミド配合の化粧品は、レチノール配合の化粧品と同等の肌老化防止効果が期待できるという研究があります17)。もちろん、ナイアシンアミドとレチノールの併用でも良い効果が期待できます18)
エンビロン製品で例えると、モイスチャートーナーでナイアシンアミドを、モイスチャージェルとモイスチャークリームでレチノールを、それぞれ取り入れることができます。
皮膚科や美容外科などでシミの治療を受けたことがある方は、ハイドロキノンという名前を聞いたことがあるかもしれません。ハイドロキノンは美白治療に利用される薬ですが、副作用や安全性が議論されており、医師の監督が必要で法的な規制があります19)。5%濃度のハイドロキノンには動物実験により発がん性が疑われています。現段階でヒトに対する発がん性は判断されていませんが、通常のクリニックでは医師の指導のもと、濃度4%以下でハイドロキノンを処方するのが一般的です。安全性においては、ナイアシンアミドをおすすめいたします。4%のナイアシンアミドの顔面美白効果は、4%のハイドロキノンとほぼ同等であるという研究もあるのです20)

 

以上のように、ナイアシンアミドの皮膚における効果については非常に沢山の研究があります。
紫外線による肌のダメージを軽減し修復。メラニン生成を抑える働き。肌の乾燥や炎症、ニキビ等の肌トラブルを軽減。外観(小じわ、キメ、色素沈着のシミ、赤み、肌のたるみ)を改善するなど、多くの方が少なからず抱えている悩みを解消する働きがあるようです。

 

弊社取扱いのエンビロンモイスチャートーナーには、ナイアシンアミドが配合されております。先述のように、レチノール製品との相性も良いため、今回の記事でナイアシンアミドにご興味を持たれた方は、エンビロン モイスチャー1セットで丸ごとケアされることをおすすめしております。

 

【エンビロン モイスチャー1セット】8,360円(税込)
セット内容
・クレンジングジェル ミニ 20g
・モイスチャートーナー ミニ 30ml ←ナイアシンアミド配合
・モイスチャージェル 1 25ml ←レチノール配合
・モイスチャークリーム 1 25ml ←レチノール配合



【参考文献】
(1). Boo, Y.C. Mechanistic Basis and Clinical Evidence for the Applications of Nicotinamide (Niacinamide) to Control Skin Aging and Pigmentation. Antioxidants 2021,10, 1315.
(2). Surjana , D.; Damian, D.L. Nicotinamide in dermatology and photoprotection. Skinmed 2011, 9, 360–365.
(3). Forbat, E.; Al-Niaimi, F.; Ali, F.R. Use of nicotinamide in dermatology. Clin. Exp. Dermatol. 2017, 42, 137–144.
(4). Ballotti, R.; Healy, E.; Bertolotto, C. Nicotinamide as a chemopreventive therapy of skin cancers. Too much of good thing? Pigment.
Cell Melanoma Res. 2019, 32, 601–602.
(5). Snaidr, V.A.; Damian, D.L.; Halliday, G.M. Nicotinamide for photoprotection and skin cancer chemoprevention: A review of efficacy and safety. Exp. Dermatol. 2019, 28 (Suppl. S1), 15–22.
(6). Hakozaki, T.; Minwalla, L.; Zhuang, J.; Chhoa, M.; Matsubara, A.; Miyamoto, K.; Greatens, A.; Hillebrand, G.G.; Bissett, D.L.; Boissy, R.E. The effect of niacinamide on reducing cutaneous pigmentation and suppression of melanosome transfer. Br. J. Dermatol. 2002, 147, 20–31.
(7). Bissett, D.L.; Miyamoto, K.; Sun, P.; Li, J.; Berge, C.A. Topical niacinamide reduces yellowing, wrinkling, red blotchiness, and hyperpigmented spots in aging facial skin. Int. J. Cosmet. Sci. 2004, 26, 231–238.
(8). Bissett, D.L.; Oblong, J.E.; Berge, C.A. Niacinamide: A B vitamin that improves aging facial skin appearance. Dermatol. Surg. 2005, 31, 860–865; discussion 865.
(9). Otte, N.; Borelli, C.; Korting, H.C. Nicotinamide—Biologic actions of an emerging cosmetic ingredient. Int. J. Cosmet. Sci. 2005, 27, 255–261.
(10). Fisher, G.J.; Kang, S.; Varani, J.; Bata-Csorgo, Z.; Wan, Y.; Datta, S.; Voorhees, J.J. Mechanisms of photoaging and chronological skin aging. Arch. Dermatol. 2002, 138, 1462–1470.
(11). Chhabra, G.; Garvey, D.R.; Singh, C.K.; Mintie, C.A.; Ahmad, N. Effects and Mechanism of Nicotinamide Against UVA- and/or UVB-mediated DNA Damages in Normal Melanocytes. Photochem. Photobiol. 2019, 95, 331–337.
(12). Grange, P.A.; Raingeaud, J.; Calvez, V.; Dupin, N. Nicotinamide inhibits Propionibacterium acnes-induced IL-8 production in keratinocytes through the NF-kappaB and MAPK pathways. J. Dermatol. Sci. 2009, 56, 106–112.
(13). Wozniacka, A.; Wieczorkowska, M.; Gebicki, J.; Sysa-Jedrzejowska, A. Topical application of 1-methylnicotinamide in the treatment of rosacea: A pilot study. Clin. Exp. Dermatol. 2005, 30, 632–635.
(14). Bissett, D.L.; Miyamoto, K.; Sun, P.; Li, J.; Berge, C.A. Topical niacinamide reduces yellowing, wrinkling, red blotchiness, and hyperpigmented spots in aging facial skin. Int. J. Cosmet. Sci. 2004, 26, 231–238.
(15). Bissett, D.L.; Oblong, J.E.; Berge, C.A. Niacinamide: A B vitamin that improves aging facial skin appearance. Dermatol. Surg. 2005, 31, 860–865; discussion 865.
(16). Hakozaki, T.; Minwalla, L.; Zhuang, J.; Chhoa, M.; Matsubara, A.; Miyamoto, K.; Greatens, A.; Hillebrand, G.G.; Bissett, D.L.; Boissy, R.E. The effect of niacinamide on reducing cutaneous pigmentation and suppression of melanosome transfer. Br. J. Dermatol. 2002, 147, 20–31.
(17). Fu, J.J.J.; Hillebrand, G.G.; Raleigh, P.; Li, J.; Marmor, M.J.; Bertucci, V.; Grimes, P.E.; Mandy, S.H.; Perez, M.I.; Weinkle, S.H.; et al. A randomized, controlled comparative study of the wrinkle reduction benefits of a cosmetic niacinamide/peptide/retinyl propionate product regimen vs. a prescription 0.02% tretinoin product regimen. Br. J. Dermatol. 2010, 162, 647–654.
(18). Farris, P.; Zeichner, J.; Berson, D. Efficacy and Tolerability of a Skin Brightening/Anti-Aging Cosmeceutical Containing Retinol 0.5%, Niacinamide, Hexylresorcinol, and Resveratrol. J. Drugs Dermatol. 2016, 15, 863–868.
(19).Desmedt, Bart; Ates, Gamze; Courselle, Patricia; et al (2016). “In vitro Dermal Absorption of Hydroquinone: Protocol Validation and Applicability on Illegal Skin-Whitening Cosmetics”. Skin Pharmacology and Physiology 29 (6): 300–308.
(20). Navarrete-Solis, J.; Castanedo-Cazares, J.P.; Torres-Alvarez, B.; Oros-Ovalle, C.; Fuentes-Ahumada, C.; Gonzalez, F.J.; Martinez-Ramirez, J.D.; Moncada, B. A Double-Blind, Randomized Clinical Trial of Niacinamide 4% versus Hydroquinone 4% in the Treatment of Melasma. Dermatol. Res. Pract. 2011, 2011, 379173.